どこの国や地域にも、その土地の伝統的な食べ物があるものです。
日本国内にもそれは多く点在しており、中にはあまり広く知られていないにも関わらず絶品と言われるものもあります。
そして今回ご紹介するのは、鳥取県人のソウルフードと言われる「豆腐ちくわ」です。豆腐なのかちくわなのか?知らない方からすれば、何となく味の想像はできるものの、一体どんなフォルムなのか?
そして味はどうなのかが気になるところだと思います。さらに、鳥取県を離れてから豆腐ちくわを久しく食べていない方や食べたことのない方に、絶品の豆腐ちくわを購入する方法も紹介します。
『とうふちくわ』とはどんな料理か?
一度聞いたら忘れられない料理名であることは間違いない「とうふちくわ」。食べたことのある方からすれば、味もまた忘れられないものだと言わしめる逸品なのだそう。
未経験の方にはまるで「骨のない魚」のように、味も外見も全く想像できない存在だと思います。
まずは「とうふちくわ」とはどんな食べ物なのか? について詳しく紹介していきます。
鳥取県の美味いものと言えば?
とうふちくわについて語る前に、まずとうふちくわが生まれた鳥取県の明産物について紹介していきましょう。
何せ鳥取と言えば美味いもの県として知られており、お肉からフルーツ、お菓子に至るまで、あらゆる美味いものが揃っています。例えば、肉質日本一に輝いたこともある鳥取和牛、甘さと瑞々しさの完成系とも言われる20世紀梨の生産量日本一を誇るのも鳥取です。
カレーの消費量は日本一であることからグルメに対する熱意は相当なものがあります。
今回ご紹介する「とうふちくわ」にも期待しない訳にはいきませんよね。
とうふちくわとは一体何か?
では本題に入りましょう。魅惑の一品「とうふちくわ」とは一体どんな食べ物なのか? まず写真をご紹介すると・・・
農林水産省HPより抜粋
一見すると、ちくわの形をした豆腐?と思われるかもしれません。
それもその筈で、「ちくわ」は魚のすり身を棒状に加熱したものであることに対し、『とうひちくわ』は魚のすり身と木綿豆腐を混ぜ合わせ、蒸し上げたものです。
写真の照り具合を見ると、ちくわの形をした豆腐に見えるかもしれませんが、それなりに弾力もあり、歯応えも十分です。
低カロリーで高タンパクなヘルシー食品として、県外にも多くのファンを持つ鳥取の人気郷土料理。それが「とうふちくわ」なのです。
とうふちくわはどこで食べられている?
とうふちくわは鳥取県中・東部で主に食べられており、鳥取市内のスーパーでは普通に売られています。
ソウルフードと言われるに相応しく、そのラインナップも非常に豊富で、カレー味やレモン味といった様々なフレーバーが登場しています。
県外のお店で常時購入するのは難しく、物産展や取り寄せなどで購入するしかないでしょう。
『とうふちくわ』についてもっと詳しく知ろう
手軽で美味しくてヘルシーなとうふちくわ。珍しいだけでなく、味に関する絶賛コメントも多く、未体験の方は非常に気になるところでしょう。
そこで、本章ではとうふちくわの歴史や特徴について、もう少し深掘りしていこうと思います。
とうふちくわの歴史
江戸時代の鳥取藩は漁港の開発に遅れをとっており、漁獲高が乏しく魚は貴重な食べ物とされていたそうです。
そこで時の藩主”池田光仲”が『魚の代わりに豆腐を食べなさい』とお触れを出したことが、とうふちくわ誕生の発端になったと言われています。
しかし、なぜ「豆腐」なのか?というと、当時の鳥取では大豆の栽培が盛んに行われていたそうで、城下町にはたくさんの豆腐店がひしめいていたと言われています。
つまり、手に入りやすくてヘルシーな豆腐は、当時の鳥取においてメインのおかずになり得る存在だったという訳です。
ちなみに「とうふちくわ」は特別な料理ではありませんが、神社のお祭りや結婚式などでも食べられているんですよ♪
とうふちくわはど超ヘルシー料理
とうふちくわの原料は、基本的に豆腐、魚のすり身、塩のみです。
平均的に豆腐7割に対して魚のすり身は3割程度で作られていて、塩は味付けというより、弾力をつけるためのアクセントとして使われているケースが主だそう。
つまり、使われている素材は非常にシンプルで、かつヘルシーです。何せ高カロリーになり得るものは一切入っていません。
ダイエットに勤しむ方の食事として、はたまた離乳食を終えた小さなお子様にも食べられます。
とうふちくわはどんな方におすすめ?
前記したように、とうふちくわは低カロリーで高タンパクのヘルシーな食べ物です。
例えば、筋肉をつけたい方など、アスリートにはうってつけの一品で、サラダや鶏肉などと一緒に食べるのがよいでしょう。
また、適度にエネルギーを摂取できて、かつ低カロリーな食品を求めるダイエット中の方にもおすすめです。
しかしながら、腎臓に疾患がある方はタンパクの摂りすぎはNGなので、量はほどほどにしておくべきです。
とうふちくわはどこで買える?
これまで読んでいただいた中で、とにかくとうふちくわを一度食べてみたいが、一体どこで買えるのか? という疑問をお持ちの方もいると思います。
前にも少し紹介しましたが、鳥取県内では当然のようにスーパーなどの小売店で購入できますが、他県となるとそう簡単に入手できないのが現状です。
鳥取県の物産展などが開催されれば、とうふちくわは間違いなくラインナップされると思いますが、物産展は不定期開催ですし、何より鳥取の物産展がいつどこで開催されるのかを調べるのは結構難儀です。
そこで本章では、噂のとうふちくわはどこで購入できるのか?そしてどのとうふちくわがおすすめなのか?
はたまた、美味しく食べる方法とは何か?について紹介していきます。
かろや商店『鳥取の豆腐ちくわ』
数あるとうふちくわの中でも、当店がおすすめするのは「かろや商店 鳥取の豆腐ちくわ」です。
加路屋商店さんは、昔ながらの製法を守っており、極力機械を使わず、人の手で作ることをモットーとしている老舗の練り物屋さんです。
ラインナップはちくわが主で、中でもほんのりとした甘みを持つ「鯛ちくわ」は、県内の学校給食で磯辺揚げとして使われているそうです。
そして、特筆すべきはやはり「とうふちくわ」に他なりません。
価格は通販を利用すると110g5本入りで2,000円以内(税・送料込)となります。
余談ですが、とうふちくわは保存料を使っていないのと、主成分が豆腐なので、消費期限が非常に短く、製造日より7日間しかありません。
購入後、お手元に届いたら、なるべく早くお召し上がりになることをおすすめします。
とうふちくわの食べ方は?
とうふちくわは、おかずとして、オヤツとして、はたまたお酒のツマミとして愉しむことができ、基本的にはそのまま召し上がるのが一番かと思います。
ちょっとアレンジするなら、わさび醤油につける、そばやうどんに入れる、とろけるチーズと一緒に焼いて食べるなどがおすすめです。
<まとめ>
鳥取県が誇るソウルフード「とうふちくわ」の魅力は伝わったでしょうか?
県外に住む方には馴染みがなく、食べたことのない方も多いと思います。
ぜひこの機会に一度試してみてはいかがでしょうか?