国内屈指のグルメ処として知られる鳥取県。アゴやサザエに代表される海産物、米やわさびなどの農産物はもちろん、そばや雑煮などの郷土料理など、絶品グルメが多くあります。
その中でも今回フォーカスするのは鳥取の「スイカ」です。もちろん、スイカだけでなく、鳥取では多くのフルーツを栽培しており、中には全国でも上位の収穫高を誇るものも少なくありません。
では一体、鳥取のスイカはどんな特徴があるのか?はたまた、どんな品種があるのか?について紹介していきます。
『うまいもの県』鳥取が誇る果物にフォーカス
冒頭でも紹介したように、鳥取は食の宝庫と言われており、美味しいものが数多くあります。
そして、今回のテーマは同県で収穫される果物の中でも高い収穫率を誇る「スイカ」。
そこでまずは、同県で収穫されている果物に注目し、スイカはもちろんのこと、他に一体どんなフルーツが栽培されているのか? についてまとめてみました。
全国5位の収穫量を誇る「スイカ」
さて、今回の主役とも言うべき鳥取のスイカですが、実は全国5位の収穫量を誇っています。
具体的な数値を言うと、約1万6,700万トンであり、国内全体のスイカの収穫量の約5%になるそうです。
ちなみに、スイカの名産地は数多くあれど、その中でも鳥取のスイカはとりわけ「甘い」と言われています。なぜか?
その理由は「日照時間」にあるようで、例えば国内最大のスイカの産地は熊本になるのですが、スイカの生育時期である4〜6月は熊本より鳥取の方が日照時間が多くなるのだそう。
当然、日に当たる時間が長い方が甘くなるため、熊本産のスイカより、鳥取産の方が糖度の高いと言われています。
では、鳥取県産のスイカにはどんなものがあるのか? 品種別に紹介すると・・・
大栄スイカ
鳥取県内で生産されているスイカの中で、最も生産量が多い銘柄こそ、大栄スイカです。
主な特徴は、平均3Lサイズという大きさと8kg〜9.5kgの重さに他なりません。
さらに、11度以上もあるという高い糖度も魅力で、特に大栄スイカの場合は実の中心部だけでなく、皮の近くまで糖度が落ちていないのも大きな特徴と言えるでしょう。
栽培されてから100年以上も経っていながら、現在でも高スペックなスイカとして全国的に広く知られている銘柄であり、スポーツドリンクを凌ぐ程ミネラルの含有量が多いので、真夏の水分補給にはうってつけの一品と言えるでしょう。
ちなみに食べ頃は5月下旬から7月中旬。丁度海の日あたりに最適な食べ頃を迎えます。
倉吉「極実西瓜(ごくみすいか)
極実西瓜の特徴は、皮が薄く実がしっかりと詰まっており、まろやかでマイルドな甘さを持っている点です。
そして、極実西瓜は栽培が難しいことでも知られており、一度極実西瓜を作った圃場は、連作障害が発生するため、最大10年間はスイカの栽培ができなくなるそう。
つまり、収穫後は別の圃場で新たに栽培をしなければならない為、非常に手間がかかることでも知られています。
さらに、病気に弱く生産量も少ないとあって、非常に高価な品種である点も極実西瓜の大きな特徴と言えるでしょう。
琴浦がぶりこ
琴浦がぶりこの特徴は、名前の通り”齧り付きたくなるスイカ”だからに他なりません。
理由は、一般的なスイカよりも種が非常に少ない点であり、それでいて13度以上の高い糖度を持っているからです。
希少な品種とあり、一玉7,000円前後と高価な為、自宅用というよりご進物として重宝されています。また、一玉で約11キロもある大玉であり、その上、美しい黒皮ボディなのでインパクトは十分です。
二十世紀梨の生産高全国1位ですが・・・
鳥取のスイカはもちろん全国的に有名です。しかし果物に限って言うなれば、実はぶどうや柿なども非常に有名であり、中でも最も知られているのは何と言っても『梨』でしょう。
鳥取は国内有数の梨の産地として知られ、看板ブランドである”二十世紀梨”は全国一位の収穫高を誇り、過半数のシェアを誇っています。
ちなみに、二十世紀梨の収穫高1位は依然として鳥取県のままですが、実は収穫量は年々下降の一途を辿っています。
1973年には20万トンを超えていたのですが、2005年には2万トンを割ってしまっているのです。
理由は、生産農家の減少と需要の低下だそうで、売れない梨を生産するよりも、近年人気を集めているシャインマスカットを代表するぶどうの栽培に鞍替えしてしまう農家が増えていると言われています。
大栄「侍」スイカの美味さと特徴に迫る
鳥取を代表する名産品であるスイカですが、実は前記した品種だけでなく、他にも人気のものが数多くあります。
そしてここでフォーカスするのは『大栄侍スイカ』という品種です。鳥取名産の大栄スイカのことでは?と思われるかもしれませんが、別の品種になります。
『大栄侍スイカ』とは一体どんなスイカなのか?
以降では、食べ頃や価格、さらには特徴について詳しく紹介していきます。
そもそも『大栄侍スイカ』とは何か?
大栄スイカというより「侍スイカ」と呼ぶべきこの品種は、名前の通り鳥取県北栄町、旧大栄町で生産されている一品。
13度以上の高い濃度を誇り、シャキシャキとした良い歯触りが特徴です。
しかし、それだけなら、同程度の特徴を持つ品種は他にも数多くあります。
しかし、この「大栄侍スイカ」は、他のスイカにはないある大きな特徴を持っているのです。それは・・・
”無化学肥料で栽培されている”点です。
つまり、栽培期間中に化学肥料を一切使っていないということ。
ただし、購入苗を栽培しているため、育苗時は除きます。あくまで圃場では化学合成農薬を使っていないということです。
故に「大栄侍スイカ」は希少性が高く、出荷してから数週間程度で完売してしまうという”幻のスイカ”なのです。
「大栄侍スイカ」を栽培している奥田農園とは?
実は無化学肥料でスイカを栽培するのはとても難しいことなのだそう。
なぜなら、スイカは病気や害虫に滅法弱い為、農薬を使用しない栽培には高度な技術が要求されるからです。
その証拠に、一般のスイカ栽培では植え付けから収穫までの間に、様々な農薬を最大28剤も散布すると言われています。
奥田農園では、その難しいと言われているスイカの無農薬栽培を実現。しかしそれを叶えるには、相当な苦労と工夫が必要だったそうです。
まず、スイカに付く害虫をハウス内で共生させ、害虫を抑制するという手法をとり、さらに苗が病気にかかった際は、すぐに抜いて破棄してしまうのだとか。
つまり、息をつく暇もなく、いつでもハウス内を観察する必要があり、それがどれほど手間がかかるのかは想像に難くないでしょう。
それだけの工程を経て出来上がった「大栄侍スイカ」は、前記したように生産数が少なく希少価値が高いため、中東に出荷した際は、何と一玉3万円もの値段が付いたのだとか。
「大栄侍スイカ」を確実に手に入れる方法とは?
これまで「大栄侍スイカ」の購入を検討した経験がある方ならお分かりいただけるかと思いますが、このスイカ、とにかく入手困難です。
もはや購入できた人は相当運が良いと言っても過言ではないでしょう。
糖度13度で大玉、それでいて無化学肥料で栽培された珠玉の一玉ですから、是が非でも手に入れたい、味わってみたいという方は少なくないはず。
そこで最後に、「大栄侍スイカ」を高確率で入手する方法についてまとめてみましたので、ご確認ください。
そもそも「大栄侍スイカ」はどこで購入できる?
気になるのは購入できる場所です。出荷数はその年の収穫状況に応じて大きく変動するものの、大体毎年2,000個程度だと言われています。
ちなみに、「大栄スイカ」の2023年の出荷総数は約101万8000玉であったことと比べると、2,000個という数がどれほど少ないのかがお分かりいただけると思います。
つまり、出荷先が少ないことは想像に難くなく、公開されている情報だと「一部の百貨店」「一部の市場」としか書かれていません。
1店舗あたりの入荷数も雀の涙ほどと考えると、実店舗で購入できるのは稀で、可能性が高いのはやはり”ネット販売”だと思います。
いくつかのネットショップに残されていた同商品の口コミコメントを見ると「何年も挑戦して、やっと一度だけ購入できました」といった、いかに入手が難しかったかを物語る一文をよく見かけました。
つまり、購入できる確率を上げる最善の策は”収穫時期となる6月上旬から販売サイトをマメにチェックする”しかありません。
何せ生産が難しい「大栄侍スイカ」ですから、手に入れる際もやはりそれなりの苦労が必要なのでしょう。
【朗報】大栄侍スイカが比較的購入しやすいショップはココ
入手困難な大栄侍スイカですが、実は購入実績が豊富なネットショップがあります。
それは・・・・
コチラです
大きさや個数によって価格は異なりますが、他のショップよりも豊富に取り扱っていることがわかります。
しかしながら、なぜ紹介した先が購入しやすいのか?というと、ズバリ・・・
おおよその出荷開始日が書かれているからです。
6月上旬・下旬といった広い期間ではなく、きちんと6月⚪︎日以降とアナウンスしているので、その日から数日程度チェックしておけば、購入できる可能性はグンと高まります。
一般的なスイカの相場は一玉1,000〜1,500円程度と考えると、大栄侍スイカはその4〜5倍もの価格と、かなり高価であることは間違いありません。
しかし、安全で美味しいレアなスイカだと考えれば、お値段以上の価値は十分にあると考えて間違いありません。
気になる方、どうしても一度味わってみたい方は、是非毎年6月に上記サイトをチェックしてみることをおすすめします。