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出雲の伝説的なコシヒカリ「仁多米」の評判が凄い

2023.4.6

仁多米

お米を主食とした国は数あれど、日本ほど米所が多く、稲作技術に富んだ国はそう多くありません。

また、知名度は低くとも、有名ブランド米を凌ぐレベルの上質なお米も数多く栽培されているのです。

そして、今回クローズアップする「仁多米」もそんなお米の一つとされており、さほど知られていないにも関わらず、一度食べたら二度三度食べたくなる程に上質で美味しいお米だと言われています。

そこで今回は、出雲の名コシヒカリ『仁多米』の人気の秘訣について紹介していきます。

仁多米が生まれた背景を知ろう

仁多米は島根県のある限定的な地域でしか栽培できないため、育てるのが非常に難しいと言われています。

しかしそんな限定的な条件下でしか生み出せないからこそ、唯一無二のお米と言われる存在なのかもしれません。

ここでは、仁多米の産地や味などの基本的な情報をまとめました。

仁多米の産地は?

島根県発の人気米と言えば「きぬむすめ」を筆頭に、石見のコシヒカリや「つや姫」など、知られたお米が数多くあることで知られていますが、中でも断トツの人気を誇るのが仁多郡奥出雲町を産地とするコシヒカリ「仁多米」に他なりません。

その証拠に、日本穀物検定協会の「米食味ランキング」では西日本で唯一「特A」を獲得しており、「東の魚沼コシヒカリ、西の仁多米」と言われるほどです。

そのように比較される東の米所「魚沼」より、奥出雲は栽培環境が整っている上に、美味しいお米が育つ三大条件「綺麗な水」「良質な土づくり」「昼夜の温暖差」を満たしている点も評価のポイントと言えるでしょう。

ちなみに、仁多米は商品名であり、品種名はコシヒカリです。

仁多米の味は?

味の評価は人それぞれなので、一概に○〇より美味しいという言い方はできません。

ただし、歴史ある「米・食味分析鑑定コンクール」で過去5回金賞を受賞し、特別優秀賞を3回獲得した事実を考えれば、味の評価も高いと言って問題ないでしょう。

何せ仁多米は同コンクールの総合部門で5回連続で金賞を受賞していることから、「ゴールドライスAAA」という最上級の称号を獲得している逸品中の逸品。

味に文句をつけられるレベルのものなら、そんな結果を出すことはできません。

その点からも仁多米の味が他のお米よりも秀でていることは明らかと言っても過言ではないでしょう。

では、実際に食べてみてどうなのか?というと、もちもととした弾力の中にしっかりと芯を感じることができ、それでいて風味も立っている。

炊き方に良し悪しはあるものの、歯切れよく米の粒をしっかりと感じることができるため、中には「コシヒカリを超えたコシヒカリ」と称する声もあるそうです。

仁多米の収穫期はいつ?

仁多米は毎年5月に苗を植え始め、9月に収穫されます。

その点は他のお米と同様に、稲を刈って乾燥させてから脱穀し、玄米にしたところで作業が終わります。

後は出荷を待つのみというサイクルで毎年行われているのです。

因みに味とは関係ありませんが、仁多米が作られている仁多郡奥出雲町における追谷地区の棚田は、国の重要文化的風景に指定されており、美しく整えられた棚田のそれは、一見の価値ありです。

仁多米の評価・評判を知ろう

「お米の旨さは炊き方が全て」と豪語する方もいると思いますが、それだけではありません。

かと言って、上質なお米なら、どんな炊き方をしても美味しいものだとは言いませんし、安価なお米でも、炊き方次第でお米の旨味のポテンシャルを引き出すことは可能だとも思います。

しかし、そもそも上質お米は、普通に炊いても味が良いのは当然のことで、上手な炊き方をすれば、さらに味がよくなることは言わずもがなでしょう。

平均的な調理方法で仁多米を炊いていたとしても、ネット上に溢れる評価・評判はどれも絶賛するものばかりです。いくつか抜粋すると・・・

・一度食べたら病みつきの旨さ

・米のツヤに驚くも、食べてみてもっと驚いた

・口に含んだ途端、豊かな甘みが広がります

・これ食べたらおかずが食べられない・・・

これだけのコメントを残されたら、誰だって一度食べたくなってしまうのは当然のこと。

しかし、どれだけ評価を探っても、味を否定するコメントは一切見当たりませんでした。

仁多米の良さは?

仁多米の食味が優れている点はこれまで挙げた通りですが、驚くのは「冷めても美味しい」という点です。

冷めたお米を食べる際は、大概電子レンジなどで温め直してから食べると思います。

しかし仁多米は、冷たくなってもとても美味しいと言われています。

ほかほかの仁多米も魅力的ですが、行楽のお供に常温の仁多米おにぎりも最高でしょう。

さらに、仁多米は栽培できる箇所が限られているので、貴重である点も良さの一つと言っても過言ではありません。

育つ範囲が狭いことで、生産量は限定的になってしまいます。他のブランド米と比べて手に入りにくいという点でとても貴重ですし、さらに味や品質の良いなれば非常に価値のある逸品と言えるでしょう。

仁多米に最適な調理方法は?

高品質にして絶品と言われている仁多米ですが、気になるのは食べ方に尽きます。

お米は普通に炊いて食べるのが一番と考えるのが定石でしょう。

しかし、地元の方しか知らない美味しい食べ方があるとしたら、知りたいとは思いませんか?

ここでは、仁多米を美味しく食べる方法について詳しく紹介していきます。

仁多米「お米本来のおいしさを楽しむ方法」

①美味しく炊いて食べる

上質なお米である以上、やはり普通に炊いて食べるのが最適です。

仁多米の良さを最大限引き出すことができる炊き方について紹介していきます。

・まずは手早く米を洗い、その後2〜3回少量の水を入れて軽くかき混ぜ、水切りの最後に白いものが混じっていなけばOK

・好みやお米の量によって必要分の水を加え、そのまま吸水させます。時間は季節によって異なり、春・秋なら1時間程度、冬は2時間、そして夏は30分程度が目安となります。

しっかり吸水したら、お米を炊き始めます

炊き終わった後、10〜15分は蓋を開けずに蒸らし、その後鍋の底からお米を盛り上げるようにかき混ぜたら完成です

②仁多米の塩むすび・焼きおにぎり

作り方は紹介するまでもなく簡単なので割愛しますが、前記した方法で仁多米が炊けたら、それを柔らかめの塩で軽く握れば、ぜっぴんの塩むすびが出来上がりです。

そして、三角形に握った後、トースターなどで薄口醤油を塗って両面をこんがり焼けば、仁多米の焼きおにぎりになります。

調味料はできるだけ少なく使用し、仁多米本来の甘みや風味、そして少し粘っとした食感を味わうのがおすすめです。

仁多米を使った商品

自身で作らずとも、昨今では仁多米を使った加工商品が数多く発売されています。その中からおすすめのものをピックアップしていくと・・・

●仁多米煎餅

仁多米の発芽玄米と井上古式醤油で作られた仁多米煎餅。醤油こそ塗られているものの、玄米の食感を生かし素材の良さを一層際立たせたナチュラルな逸品。

味は言うまでもなく絶品で、販売するやいなや、すぐに売り切れてしまうところもあるそうです。

●玄米ポン

次にご紹介するのは、所謂「ポン菓子」です。絶品の仁多米を専用の機械でポンと破裂させ、砂糖を少々加えて作った昔ながらのお菓子です。

地元では伝統的なおやつとして認知され、広く愉しまれており、シリアルとして食すところもあるようです。

原材料は仁多米の玄米と砂糖、そして食塩のみの健康的な食品なので、小さなお子様にも安心して食べさせることができます。

●仁多米ラングドシャ

最後にご紹介するのは変わり種「仁多米ラングドシャ」です。

仁多米とホワイトチョコレートクリームのハーモニーが愉しい一品。観光客向けのお土産として最適で、価格も12枚入りで1,000円以下と安価です。

とは言え、仁多米の良さを引き出しているかと言われたら甚だ疑問です。

仁多米(5Kg)を購入する方法は?

そして最後にご紹介するのが仁多米を購入する方法です。何と言っても生産量が少なく、出荷直後は売り切れてしまうところもある程です。

ネットで買うのが確実か?はたまた地元の農家や小売店で購入すべきなのか?

お住まいの事情に合わせて以下の方法から選んでみることをおすすめします。

農家から直送してもらう

新米の仁多米を確実に入手したいなら、地元の農家やアンテナショップ、もしくは道の駅やスーパーなどの小売店で購入するのがおすすめです。

調べてみたところ、直送してくれる農家は見当たりませんでしたが、販売代行店で注文することはできるそう。

ネットで購入する

出雲まで買いに行くのは現実的ではないという方は、やはりネットで購入するのがベターだと思います。

とは言え、販売しているサイトは多く、かつ価格も個々で異なります。

より安く確実に購入したいなら、以下のショップから購入するのがよいでしょう。

リンクから、直接仁多米(5Kg)の注文ページに飛ぶことができるので、この機会に購入してみることをおすすめします。