端午の節句に食べるものは?と聞かれて、真っ先に思いつくメニューとは何か。
おそらく、東日本にお住まいの方は「柏餅」と答え、西日本にお住まいの方は「ちまき」と答えるのではないかと思います。
しかしながら、ちまきは地域によって作り方や味、さらには名前さえも異なり、もしかするとちまきよりも「笹巻き」と言った方がしっくりくる方もいるかも知れません。
そして今回フォーカスするのは島根県で親しまれているちまきと似た「笹巻き」であり、ちまきとの差異や作り方の違いなどについて紹介していきます。
笹巻きとちまきの違いを知ろう
ちまきと笹巻きは似て非なるものという方もいますが、一点だけ大きく異なっています。
見た目では中々違いがわからないのですが、実は大きな差異があるのです。
まずここでは、笹巻きとちまき、両者の主な特徴を紹介していきます。
ちまきの特徴について
ちまきは平安時代に中国から伝わった食べ物として知られ、主に西日本で端午の節句の祝いメニューとして好まれています。
日本で食されているちまきはもち米のみのケースが主ですが、中国のちまきには餡や肉などの具材が入っているメニューが目立ちます。
中華街などで売っている中華ちまきを食べたことがある方はわかると思いますが、あれこそが中国で食されているオーソドックスなちまきです。
前記したように、西日本で食されているちまきは、もち米のみのシンプルなもの。
しかしもち米を包む葉は様々あり、元々は「チガヤ」の葉で包んでいたようですが、昨今では笹が使われているケースが多いと言われています。
笹巻きの特徴について
一方、笹巻きとは何か?というと、実はちまきとほぼ変わりません。様々な資料によると、ちまきの歴史を「笹巻き」の歴史として書かれているものもある程です。
言うなれば、名称が異なるだけで、そのもの自体はほぼ同じものと言っても過言ではないでしょう。
あえて分けるなら、笹で包むのが笹巻き、チガヤで包むのがちまきという程度だと思います。
とは言え、ネットや本でちまきのレシピを見ると、ちまきを包む葉をチガヤではなく「笹の葉」と書いているものも多いことから、一般的にも両者は名称が違うだけで中身は同じものと捉えているのでしょう。
ちなみに、山形県庄内地方の笹巻きは国の登録無形民俗文化財に登録されており、同地方の代表的なメニューとして広く知られています。
しかし山形のみならず、島根県でも笹巻きは郷土料理として親しまれています。
島根のちまきを美味しく作るコツを知ろう
主に島根県出雲市の郷土料理として親しまれているちまきですが、ほんの少し一般的なちまきと作り方や材料が異なっています。
昔ながらの円柱型の美しいフォルムのちまきを、ぜひご家庭でも作ってみてはいかがでしょうか?
同章では、島根県のちまきの作り方や、バリエーション豊富なちまきの「巻き方」などについて詳しく紹介していきます。
ちまきの作り方(用意する材料:30個程度作る場合の目安)
・米粉:2カップ
・笹の葉:50枚程度
・すげ:個数分
・きな粉:適量
・砂糖:適量
作り方
・米粉をボウルに入れ、湯を注ぎ、硬さを調節する。蒸し器の下段に湯を沸騰させる↓・米粉を練ってまとめ、真ん中に竹串などで穴をあける
↓
・蒸し器に布を敷いて練った米粉を乗せ、布を折りたたんでかぶせて蒸す
↓
・10〜15分後に火を止め、ボウルに移し、すり棒などで叩く
↓
・冷めたら手で捏ねて細く伸ばし、葉で包む
レシピを見ていただくとわかるように、ちまきと笹巻きは作り方もほぼ変わりません。
敢えて差異を挙げるなら、島根のちまきはもち米ではなく米粉を使うケースが多い点です。
食べ方についても地域差なく、砂糖醤油やきな粉、または黒蜜などを付けて楽しむのは変わりないでしょう。
巻き方のバリエーションが豊富
ちまき・笹巻きには、葉の巻き方に特徴があります。
いくつか紹介すると、たけのこのような円柱型に葉を巻く「たけのこ巻き」、ちまきに多く見られる三角を形どった「三角巻き」、さらに葉を「たつのひげ」というイネ科の植物を紐代わりにする「ゲンコツ巻き」など、地域によって好まれる巻き方が異なるようです。
ちなみに、島根県で好まれているちまきは「たけのこ巻き」が主になり、それ以外の巻き方は庄内地方のちまきに多く見られます。
島根県で人気のちまきを購入する方法を知ろう
前記したように、ちまきと笹巻きはほぼ同じ食べ物ですが、地域によって若干作り方が異なります。
今回フォーカスしている島根県のちまきは米粉を蒸して笹で巻いたものが主で、端午の節句のみならず、郷土料理として日常的に親しまれています。
そこで同章では、美味しいちまきを購入できる島根県で人気のお店と、購入時の注意点について紹介していきます。
現地まで行かずとも購入できるので、興味がある方はぜひ最後までお読み飛ばしのないように。
島根の人気店は?
唐突ですが、島根でちまきを購入するなら、「糸賀製餅店」がおすすめです。
とにかく美味しいという口コミが多いことと、創業以来、全国から変わらぬ支持を受けていることがすすめる理由です。
また、糸賀製餅店は創業48年を超える老舗の和菓子店であり、製造している菓子には島根県斐伊川水系の水と地元島根県産のもち米を使用しており、小さなお子様にも美味しく安全に食べることができる点も支持する大きな理由の一つと言えます。
また前記したように、ラインナップのメインは餅菓子であり、笹巻きと呼ばれる島根県出雲市の伝統的なちまきも、同店で購入することができます。
<店舗詳細>
糸賀製餅店(いとがせいもちてん)
〒699-0502 島根県出雲市斐川町荘原 1175-3
TEL. 0853-72-3019 FAX. 0853-72-4115
<営業時間> 9:00~17:00(定休日:木曜日)
購入時の注意点
前項で紹介した糸賀製餅店のちまきは、以下のリンクから購入することができます。
しかし注意すべきは「購入できる時期」に他ならず、同店のちまきは、毎年3月末頃から販売がスタートします。
無論、売り切れ必至の人気商品なので、時期になったらマメにリンクをチェックし、商品が残っているうちにゲットしましょう。
サイトで告知されている限りだと、販売期間は毎年3月30日から6月初旬までであり、出荷時期は4月初旬となっています。
ちなみに購入後、美味しく食べる方法が公開されているのですが・・・
①沸騰したお湯に商品を入れ、餅が柔らかくなるまで約10分茹でる
②茹で上がったらザルなどで水気を取り、付属の調味料をまぶして食べる
以上です。
とにかく毎年時期になるとすぐに売り切れてしまうのは前記した通り。
30本入り、送料込みで8,500円(税込)と高価な一品ですが、是非一度味わってみることをおすすめします。
また、ご家庭でおいしいちまきを作る方法もご紹介しておりますので、ご興味がございましたら下記記事をご覧ください↓