食の歳時記 いずも庵 ブログ

法事の手土産で「選んではいけない一品」と『選ぶべき逸品』を紹介!

2023.4.27

法事

まずは「法事」について知ろう

法事とは一体どんな行事なのか?簡単に言えば『故人の追善供養を行う仏事』となりますが、具体的な内容や決まりについては曖昧な方が多いのではないでしょうか。

そこでここでは、法事についてできるだけ詳しく解説していきます。

そもそも法事ってどんな行事?

身内をはじめとする故人の身近な方々を集め、僧侶にお経をあげてもらい、皆で会食をする。

多くの方が把握している法事の流れはそんなところだと思います。

個々の行為に特別大きな意味はなく、故人の冥福を祈って供養するための時間であり行事と携えておいて相違はないでしょう。

法事と法要の違いって何?

簡単に言うと、法事は「行事」で法要は「儀式」です。詳しく解説すると、法要とは読経や焼香を行って故人を偲ぶ仏教的な儀式のことを指し、法事は法要とその後の会食を含んだ一連の行事のことになります。

同じ意味で捉えている方も多いと思いますが、役割が全く異なるあたり、覚えておくと良いでしょう。

ちなみに、法事はお盆やお彼岸などの仏教行事全般を指す地域があり、法要もまた、追善供養として、故人に対する供養行為全般を指します。

具体的にどんな行為かというと、仏壇に向かって手をあわせる行為や、お墓参りなどもこれにあたるのです。

法事の流れについて知ろう

言わずもがなですが、法事や法要は一人で行うものではなく、参列していただく方を招き、かつ読経してもらう僧侶や寺院へ依頼する必要があります。

順序としては、まず寺院へ日時の連絡し、お互いのスケジュールに合ったタイミングを調整します。

開催予定の2、3ヶ月前あたりには寺院への連絡を済ませ、開催日時を決めておくべきでしょう。

次にやるべきことは親族などの参列していただく方への案内です。

葉書や封筒などで案内状を送るのがベターですが、近い方は電話連絡でお誘いする形でも問題ないでしょう。

その後、出欠確認が取れたら、食事や供養品の準備に取り掛かります。

出欠確認が取れる前にそれをやってしまうと、正確な個数がわからないので、無駄になってしまう恐れがあるため、開催する2週間程度前に行うのがおすすめです。

最後は参加人数に伴う食事・供養品の数や内容を確認しましょう。最終確認は開催する1週間程度前に済ませ、このタイミングで寺院にお渡しするお布施の額まで決めておくべきです。

また、遺影や位牌なども併せて確認しておくと抜け漏れを防ぐことができるでしょう。

法事に持参する手土産について知ろう

見出しを見て「え?」と思った方もいると思いますが、法事を行う際は、招いた方々に差し上げる返礼品として、手土産を渡すのが礼儀となっています。

しかし一体、どんな物を選べば良いのか、頭を悩ませてしまうこともあるでしょう。

ここでは、法事の際にお渡しする手土産にまつわる豆知識をまとめたので、ぜひご一読下さい。

なぜ法事に手土産が必要なのか?

おそらく「なぜ法事に手土産が必要なのか?」と疑問を覚えた方も少なくないはずです。

用意する理由はごく簡単で、参列していただいたことに対する「お礼」に他なりません。何せ、一般的に法事に参列していただく方々は手ぶらで来ることがありません。

御仏前やお供え、供花などを持ち寄っていただくのがセオリーである為、主催側はそれに他するお返しとして手土産を用意するのです。

手土産の相場は?

そこで気になるのは、手土産の相場です。

あまりに高価なものだと参列していただいた方が恐縮してしまうし、逆に安価すぎるのも失礼になるでしょう。

一般的な相場は3,000〜5,000円程度と言われており、参列者一人当たりの予算としては、食事代と併せて10,000円程度になるのが平均的だそうです。

ただし、地域によっては手土産の内容が決められている(あくまでしきたりとして)ところもあるようなので、自身がお住まいの地域にそういった風習があるかどうかをあらかじめ調べておくこともお忘れなく。

手土産を渡すタイミングは?

用意した手土産は一派的に法要が終わった後、手提げ袋に詰めてお渡しします。

尚、参加できず香典のみ送っていただいた方には、後日郵送で個別にお送りしましょう。

参列していないのだからお渡ししないというのは非常に失礼なので、漏れなくお渡しすべきです。

尚、地域によっては読経していただいた僧侶の方にも手土産をお渡しするところもあります。

内容はお招きいただいた方へ渡すものと同様で問題ありませんが、お渡しするタイミングは法要が終わった後、お布施をお渡しする際で問題ないでしょう。

法事の手土産として人気の商品とおすすめ品を紹介

法事で手土産を渡す文化・習慣についてはお分かりいただけたと思います。

しかし肝心なのは『何を用意すればよいか?』でしょう。

そこで同章では、法事の手土産として好まれる物や逆に相応しくない物、さらには編集部がおすすめする手土産に最適な逸品などを紹介していきます。

法事の手土産として選ばれているものとは?

一体手土産に何を選べば良いか?それこそが最たる悩みどころだと思います。

故人が好きだったものの中から選ぶケースが多い様ですが、それらがすべて手土産として相応しいものかどうかはわかりません。

日持ちしない食べ物や大荷物になる程大きなサイズの物であれば選ぶべきではありませんし、程よいサイズで誰もが好むような気の利いた物であっても、高価過ぎるものであれば相応しくありません。

一般的にはお菓子や果物が選ばれやすいようで、お菓子であれば日持ちする焼き菓子や羊羹などが定番化しており、どちらかというと見た目もシンプルな物が好まれています。

また、果物であれば季節感のあるものが選ばれやすいようで、りんごや梨、スイカ、メロンなどが特に好まれているのだそう。

しかし、言わずと知れて果物は生物なので痛みやすいく、夏場など気温の高い時期であれば止めておくべきです。

手土産に選んではいけないものとは?

法事の手土産として相応しくない物の筆頭として挙げられるのは「使ってもなくならない物」です。

なぜなら、悲しみがいつまでも残るという意味が含まれるからに他ならず、送られた側は捨てる訳にもいかないため、いつまでもそれを手元に置くことになってしまいます。

さらに、前記したように日持ちしない物は相応しくありません。食べ物を選ぶのであれば、日持ちするものでかつ嵩張らないサイズのものが相応しいでしょう。

因みに、仏教的な側面から手土産として相応しくないものもいくつかあり、例えば『匂いが強い物』は仏教の教えとして相応しくないと言われており、何より持ち帰る参列者に対して失礼になるケースも考えられるので避けるべきでしょう。

また、法事は故人を供養する行事のため、『殺生を連想させる物・殺生に繋がる物』も選ぶべきではありません。

例えば肉や魚を使った加工食品や、動物柄がプリントされた商品などもNGでしょう。

おすすめの手土産紹介

最後に編集部がおすすめする法事の手土産として相応しい逸品は、西村堂の『清水羊羹』です。

明治4年創業の伝統ある名菓子店「西村堂」が古来からの製法を守り続け今に残す銘菓であり、島根県安来市の名物と言える逸品。

原材料は小豆・寒天・砂糖のみで添加物は一切使用していないため、贈り物として非常に相応しいと思います。

もちろん味も確かで、あっさりとした甘味ながらも小豆の風味はしっかりと口の中に優しく広がり、抹茶などの濃いお茶との相性が抜群です。

本数やサイズによって価格帯も様々で、法事の手土産として丁度良い価格のものもあるので、ぜひ選んでみてはいかがでしょうか。