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高価なのに売り切れ続出? 神の国が誇る珠玉の絶品フルーツ「神紅」とは何か?

2023.6.1

シャインマスカット

出雲に「神」の名が付く絶品フルーツがあることをご存知でしょうか?

『神紅(しんく)』というそのぶどうは、島根県が10年以上の歳月を費やして生み出した逸品。

年間の生産量がごく僅かに限られた希少種であり、中々手に入れにくいことで知られています。今回はその「神紅」とはどんなぶどうなのか? について詳しく紹介していきます。

神様が集まる国のぶどう「神紅」とはどんなフルーツか?

島根県産のフルーツと言えば、メロンや梨、さらには柿などが知られている他、デラウェアやシャインマスカットといったぶどうも有名です。

しかしそれらぶどうは他県でも作られている品種であり、島根県でしか獲れないものではありません。

しかし「神紅」は島根県で作られたオリジナルの品種であり、他県では一切栽培されていません。

では、一体なぜ島根県独自のぶどうを作るに至ったのか?はたまた他のぶどうと異なる点はどこなのか?について紹介していきます。

神紅が生まれた経緯と品種の詳細

そもそもなぜ神紅を生み出すに至ったのか? というと、島根県は元々、全国有数の人気品種であるデラウェアの産地であり、近年では全国的に人気の高いシャインマスカットの栽培も進んでいます。

しかしそれらは島根独自のものではなく、将来的に他産地との競合は目に見えている。

そこで島根県は、生産者の更なる所得向上を考え、独自の品種を開発することに着手したのです。

そして、香り高いシャインマスカットと、鮮やかな紅色のベニバラードを掛け合わせて生まれたのが「神紅」でした。

神紅の特徴は?

前記した様に、神紅はシャインマスカットとベニバラードを掛け合わせて生まれたオリジナル品種のぶどうです。

故に、双方の良いところをしっかりと受け継いでおり、香り高く鮮やかな紅色の実を持っています。

また、ぶどう特有の酸味は少なく、種のない肉厚な実は20度以上の高騰度を誇り、齧るとその甘味が口一杯に広がります。また、紅茶を思わせる爽やかな香りを持つ点も神紅の大きな特徴と言えるでしょう。

神紅が他のぶどうと圧倒的に違う点

見た目や身の硬さという点では、他のぶどうでも似た物があります。

しかしやはり酸味が少ない分、甘さが非常に際立っている点、さらにはまるで造形物の様に美しく整った形状は、神紅特有のものと言えるでしょう。

また、果粒が果便にしっかりとくっ付いており、脱粒することが少ないのも特徴の一つです。

食べるだけじゃない? 神紅を使った驚きの商品とは?

近年では、野菜や果物などを食品以外のものに加工して製品化するケースが増えています。

例えば、食品ロスを解消する手段として、廃棄する野菜をアパレルに使ったり、果物の皮を掃除用具として加工するなど、聞いたことがある方はもちろん、実際に購入した経験がある方もいるのではないでしょうか?

そして、今回紹介している神紅も、実は食品以外のものになって販売されています。

一体それはどんな商品で、どういった意図で作られたのか? 詳しく紹介していきます。

神紅を使ったハンドクリームが秀逸?

2023年1月、化粧品メーカーの老舗『ポーラ』は神紅を使ったハンドクリームを発表し、世間を驚かせました。

何でも、神紅の副梢から抽出したエキスには、高い抗酸化効果やメラニン抑制効果があると言われており、ハンドクリームとして非常にクオリティが高いのだそう。

また、肌に馴染みやすいサラリとしたテクスチャーは、塗る度にほんのり紅茶の香りがするそうです。

見た目や塗布感のみならず、塗った後にも満足感を得られるという正に贅沢なハンドクリームと言えますね。

なぜ神紅を化粧品にしたのか?

ポーラが神紅を使ってハンドクリームを作ることになった理由は、2029年に創業100周年を迎える同社の新たな試みとして「FROM LOSS TO BEAUTY」というプロジェクトを始動させました。

同プロジェクトのコンセプトは『失われるものを美しさに変えていく』をコンセプトに、本来ならば捨てられてしまう資源を活用し、美しさにつながる新たな価値を創出することを狙いだそう。

そして今回ご紹介した神紅のハンドクリームもこのコンセプトに則り、未利用資源、つまり収穫の際に捨ててしまう不要部分を使って生み出されたものになります。

さらに同製品は発売以来高い人気を誇っており、軒並み品切れになっているのだそう。ユーザーからの評判も良く、絶賛する口コミコメントを多数確認しました。

売り切れになっている可能性大ですが、もし興味がある方は公式の販売ページを覗いてみて下さい。

https://www.pola.co.jp/ec/products/g-1075/

神紅をより美味しく食べる3つの方法とおすすめの購入方法

他の品種よりも甘味が強いと言われている神紅。その特徴を生かし、そのまま食べるだけでなく、お菓子をはじめとする加工食品として販売され、人気を博しています。

そこでここでは、神紅を美味しく食べる方法についていくつか紹介していきます。

そのまま食べる

言わずもがなですが、最も美味しく食べる方法こそ、そのまま食べることに尽きます。

工夫も方法も別段ありません。思いのままに実をむしって食べてください。

料理して食べる

もちろん料理に使って美味しく食べることも可能。

神紅のホームページでは、オリジナルレシピをいくつか公開しているので、興味がある方はぜひ見てみるとよいでしょう。

ちなみに現在掲載されているのは「グリル神紅とナッツのクロスティーニ」「白身魚と神紅のエスカベッシュ」」「神紅とクリームチーズのヘルシーキッシュ」になります。

どれも手間がかかりそうですが、とってもおしゃれで美味しそうです。

加工商品を食べる

言わずもがなですが、ぶどうはお菓子との親和性が高いフルーツであり、もちろん神紅も他ではありません。

和・洋様々なお菓子に使われ、販売されています。権利の関係上、画像を掲載できない点はご了承下さい。

●神紅大福

神紅のふるさとである島根県では、神紅の粒を丸ごと餅と白餡で包んだ贅沢な一品、その名も「神紅大福」が販売されており、取り扱っている「風涼堂」では、事前予約を承るほどの人気になっている模様。

こちらでは一個400円(税込)で提供している様です。

●神紅ぶどうグミ

こちらは、神紅の果汁を使用して作られたグミです。

単なるお菓子ではなく、噛むと口の中で神紅特有の甘味が広がります。

1袋40gで200円と、普通のグミより若干価格は高めですが、お菓子で神紅の味を感じることができると考えれば、良心的と言っても過言ではありません。

神紅を購入する方法

神紅は人気の品種であり、かつ生産量も限られています。つまり何が言いたいのか?

それは、高価であり入手が難しいということです。

まず価格についてですが、相場は500gで7,000円からとなり、高いところだと500gで2万円を超える価格を付けて販売しています。

また、ご存知の様に神紅は島根県でしか栽培されていない品種のため、生産量が限られています。天候の状態などによって収穫量は大きく変動するため、不作の場合は相場が高くなるだけでなく、店頭に出る数も大きく減少してしまいます。

では、そんな神紅をどこで購入するのがベストなのか?ですが、もちろん島根へ行けば道の駅や直売所で購入できますし、県外でも千疋屋などの果物店で取り扱っているところもあります。

詳しくは、神紅のホームページから、お住まいの近くで購入できるかどうかを調べてみてはいかがでしょうか?

また、ネットで購入する場合は、当店で取り扱っておりますので一度ご覧になっていただけたら幸いです。