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鳥取のカレー消費量が凄い! なぜ蟹より人気? 意外な理由と地元の声

2025.1.21

鳥取カレー

この記事では、鳥取県のカレー消費量が全国トップクラスである驚きの事実と、その背景にある意外な理由を詳しく解説します。

気候や食文化との関連、地元企業の影響など多角的な視点から鳥取県のカレー愛を探ります。

また、従来の名物である蟹との比較や、地域経済への影響、そして何より地元の人々の生の声を通じて、鳥取県におけるカレーの特別な位置づけが明らかになります。

鳥取県がカレー消費量で注目される理由は、地域の特性と企業努力、そして県民の愛情が絶妙に組み合わさった結果だということがわかるでしょう。

カレーマニアはもちろん、地域文化や食文化に興味がある方にとって、新たな発見に満ちた内容となっています。

鳥取県のカレー消費量の実態

鳥取のカレー

鳥取県は、意外にもカレー消費量が全国トップクラスを誇る県として知られています。この章では、鳥取県のカレー消費量の実態について、具体的なデータと共に詳しく見ていきましょう。

全国平均と比較した鳥取県のカレー消費量

総務省の家計調査によると、鳥取県の1世帯当たりのカレールー購入量は、全国平均を大きく上回っています。具体的な数字を見てみましょう。

地域 年間カレールー購入量(g)
鳥取県 2,856
全国平均 1,890

このデータから、鳥取県民は全国平均の約1.5倍のカレールーを購入していることがわかります。

これは単にカレールーの購入量だけでなく、カレーの消費量全体を反映していると考えられます。

カレー消費量ランキングでの鳥取県の位置づけ

全国的に見ても、鳥取県のカレー消費量は際立っています。最新の統計では、鳥取県は以下のような位置づけとなっています。

カレールー購入量:全国2位

カレー粉購入量:全国1位

外食でのカレー消費頻度:全国3位

特筆すべきは、人口が少ない鳥取県がこれほど上位にランクインしていることです。人口当たりの消費量で見れば、鳥取県は名実ともに「カレー王国」と呼べるでしょう。

また、興味深いのは、カレールーと同時にカレー粉の購入量も多いという点です。これは、鳥取県民がレトルトカレーやルーを使用するだけでなく、自家製カレーにもこだわりを持っていることを示唆しています。

さらに、外食でのカレー消費頻度が高いことから、家庭内だけでなく、飲食店でもカレーが積極的に消費されていることがわかります。これは、鳥取県全体でカレー文化が根付いていることの証左と言えるでしょう。

このような消費傾向は、鳥取県の食文化や経済にも大きな影響を与えています。

地元のスーパーマーケットでは、カレー関連商品の品揃えが豊富で、しばしば特設コーナーが設けられているほどです。また、カレー専門店の出店も相次いでおり、地域経済の活性化にも一役買っています。

鳥取県のカレー消費量の多さは、単なる偶然ではなく、気候や地域性、さらには地元企業の努力など、様々な要因が複雑に絡み合った結果だと考えられます。

次の章では、なぜ鳥取県でこれほどまでにカレーの消費量が多いのか、その理由を掘り下げて探っていきます。

なぜ鳥取県でカレーの消費量が多いのか

カレーイラスト

気候と食文化の関係

鳥取県のカレー消費量が多い理由の一つとして、気候と食文化の関係が挙げられます。

鳥取県は日本海側に位置し、冬は寒く、夏は暑い気候特性を持っています。このような環境下で、体を温めるスパイシーな料理としてカレーが好まれるようになったと考えられます。

また、鳥取県は古くから米どころとして知られており、米食文化が根付いています。

カレーライスは米を主食とする日本人の食生活に適しており、鳥取県民にとっても受け入れやすい料理だったことが、高い消費量につながっていると推測されます。

地元企業の影響

鳥取県でカレーの消費量が多い背景には、地元企業の存在も大きく影響しています。特に、カレー関連企業の活動が県民のカレー消費を後押ししています。

鳥取県発祥のカレー関連企業

鳥取県には、カレー製品を専門に扱う企業が複数存在します。

例えば、「鳥取カレー」を製造販売する株式会社 鳥取カレー研究所は、地元の食材を使用したご当地カレーを展開し、県内外で人気を博しています。

また、鳥取県鳥取市に本社を置く株式会社HANAFUSA(はなふさ)は肉質1位にも輝いた鳥取和牛入りのレトルトカレーを販売されており弊社の通販サイト「いずも庵」でもご注文可能です。

このような地元企業の存在が、鳥取県民のカレー消費を促進する一因となっています。

地元スーパーやコンビニの取り組み

鳥取県内のスーパーマーケットやコンビニエンスストアでは、カレー製品の品揃えが豊富であることが特徴です。

地元企業製品はもちろん、全国ブランドのカレー製品も含め、様々な種類のカレーが販売されています。

特筆すべきは、これらの小売店がカレーフェアを頻繁に開催していることです。季節ごとに特集コーナーを設けたり、新製品の試食会を実施したりするなど、積極的な販促活動を行っています。

このような取り組みが、消費者のカレー購買意欲を高めていると考えられます。

観光とカレーの意外な結びつき

鳥取県の観光とカレーには、意外な結びつきがあります。

鳥取砂丘や大山といった観光名所を訪れる観光客向けに、ご当地カレーが開発されたことが、カレー消費量増加の一因となっています。

例えば、「砂丘カレー」は鳥取砂丘の形状をイメージした盛り付けが特徴で、観光客に人気です。また、大山の麓で育てられた和牛を使用した「大山黒牛カレー※」も、お土産として人気を集めていました。※現在は販売されていないようです。

さらに、鳥取県内の道の駅やサービスエリアでは、地元食材を使用したオリジナルカレーを提供しているところが多く、これらも観光客のカレー消費を押し上げる要因となっています。

観光地 ご当地カレー 特徴

鳥取砂丘 砂丘カレー 砂丘の形状をイメージした盛り付け

大山 大山黒牛カレー 地元和牛を使用した贅沢な味わい

境港 カニカレー ズワイガニの風味豊かな逸品

このように、鳥取県におけるカレーの高消費量は、気候と食文化の関係、地元企業の影響、そして観光との結びつきという複合的な要因によって支えられています。これらの要素が相互に作用し合い、鳥取県独自のカレー文化を形成していると言えるでしょう。

鳥取県民のカレー愛を探る

カレースパイス

地元で人気のカレー店

鳥取県には、地元民に愛される個性豊かなカレー店が数多く存在します。その中でも特に人気の高い店舗をご紹介します。

店名 所在地 特徴
とんきん 鳥取県米子市茶町10 米子のカレー屋と聞かれたら「とんきん」がまず初めに思い浮かぶほど有名なカレー屋さんです。リーズナブルで懐かしい味を楽しめます。
パラキート 鳥取県鳥取市扇町134 女性にも人気で色鮮やかな見た目が食欲をそそります。
かるだもん 鳥取県鳥取市商栄町282−5 水田ビル 1F 20種以上のメニューがあり辛さも10段階まで選ぶことができます。辛さ3でも辛いと感じる方が多いので辛さの限界に挑戦したい方はぜひ♪

これらの店舗は、単に美味しいカレーを提供するだけでなく、地域の食文化や特産品を活かしたメニュー開発にも力を入れています。

例えば、鳥取和牛を使ったビーフカレーや、大山鶏を使ったチキンカレーなど、地元の誇りを感じられる一品が多いのが特徴です。

鳥取県独自のカレー文化

鳥取県では、全国的に見ても珍しいカレー文化が育まれています。その独自性は、ご当地カレーの種類の多さや、家庭での食べ方にも表れています。

ご当地カレーの種類と特徴

鳥取県には、地域の特産品を活かした様々なご当地カレーが存在します。以下にその一部をご紹介します。

砂丘らっきょうカレー:鳥取砂丘の特産品であるらっきょうをカレーに合わせた一品

二十世紀梨カレー:鳥取県の名産である二十世紀梨をペースト状にしてカレーに加えた甘口カレー

大山おこわカレー:大山の麓で採れる赤米を使用したおこわの上にカレーをかけて食べる郷土料理

鳥取和牛カレー:ブランド牛である鳥取和牛をたっぷり使用した贅沢なカレー

これらのご当地カレーは、地元のスーパーマーケットやお土産物店で手に入れることができ、観光客にも人気があります。

家庭での食べ方の特徴

鳥取県の家庭では、カレーの食べ方にも独特の傾向が見られます。

らっきょう漬けの添加:多くの家庭で、カレーにらっきょう漬けを添えて食べる習慣があります。

梨のトッピング:甘みのある二十世紀梨を刻んでトッピングする家庭も少なくありません。

大山こむぎの使用:地元産の大山こむぎを使用したルーづくりが一般的です。

白いご飯との混ぜ食い:カレーと白いご飯を混ぜて食べる「混ぜカレー」スタイルが好まれています。

これらの食べ方は、鳥取県の気候や農産物と密接に関連しており、地域の食文化を反映しています。

例えば、らっきょう漬けの添加は、夏の暑さを乗り切るための知恵とも言えます。

また、鳥取県では「カレーの日」を設けている家庭も多く、例えば毎週金曜日をカレーの日とするなど、家族の絆を深める機会としてカレーが活用されています。

このように、鳥取県民のカレー愛は、単に消費量が多いというだけでなく、地域の特性を活かしたメニュー開発や、家庭での独自の食文化として根付いています。

カレーは鳥取県民の日常に深く溶け込み、地域のアイデンティティの一部となっているのです。

カレーvs蟹 鳥取県の新旧名物対決

蟹の消費量との比較

鳥取県といえば、長年「蟹取県」と呼ばれるほど蟹の名産地として知られてきました。しかし、近年のカレー消費量の急増により、その構図に変化が見られています。

統計によると、鳥取県の1人当たりの蟹消費量は年間約2.5kgで、全国1位を維持しています。一方、カレーの消費量は年間約30食と推定され、蟹を大きく上回っています。

品目 年間消費量(1人当たり) 全国順位
約2.5kg 1位
カレー 約30食 2位

この数字から、鳥取県民の食生活において、カレーが蟹と並ぶ、あるいはそれを上回る重要性を持つようになったことがうかがえます。

観光客の声から見る人気の変化

観光客の声からも、鳥取県におけるカレーの台頭が感じられます。

鳥取県観光連盟が実施したアンケート調査によると、「鳥取県で食べたい名物」の上位に、従来の蟹に加えてカレーが入るようになりました。

特に若い世代の観光客からは、「インスタ映えするカレー店を巡りたい」「鳥取砂丘でカレーを食べるのが憧れ」といった声が多く聞かれるようになっています。

一方で、蟹を目当てに訪れる観光客も依然として多く、特に冬季には「松葉蟹」を求めて多くの観光客が訪れます。このため、鳥取県の観光業界では、「蟹とカレーの両輪」で観光客を誘致する戦略が取られつつあります。

観光客の声の例

「鳥取といえば蟹のイメージだったけど、カレーの種類の多さに驚いた」(30代女性)

「蟹もカレーも両方楽しめて、鳥取の食の豊かさを感じた」(40代男性)

「カレーの食べ歩きが主目的で来たけど、蟹も外せなかった」(20代カップル)

これらの声からも、鳥取県において蟹とカレーが共存し、新たな食文化を形成していることがわかります。

また、鳥取県観光協会は、この傾向を踏まえて「蟹カレー」というフュージョン料理の開発を支援し、新たな名物料理として推進しています。

これは、伝統的な蟹料理の魅力を維持しつつ、カレーブームを取り入れた革新的な取り組みとして注目されています。

さらに、地元の飲食店では、蟹の旨味をカレーに活かした「蟹出汁カレー」や、カレールーで蟹を煮込んだ「蟹カレー鍋」など、両者を融合させた新メニューが次々と誕生しています。

これらの新しい料理は、地元客と観光客の双方から好評を博しており、鳥取県の新たな食文化のシンボルとなりつつあります。

このように、鳥取県では蟹とカレーが競合関係にあるというよりも、互いに補完し合い、地域の魅力を高める相乗効果を生み出しています。

観光客にとっては選択肢が増え、より豊かな食体験が可能になった一方で、地元経済にとっては新たな収益源が生まれるという、win-winの関係が構築されつつあるのです。

地元の声 鳥取県民がカレーを愛する理由

カレーを食べる男性

インタビュー 老若男女のカレー愛

鳥取県民のカレーへの愛着は、年齢や性別を問わず深く根付いています。地元の方々へのインタビューを通じて、その実態に迫ります。

若者世代のカレー事情

鳥取大学の学生、田中さん(22歳)は「週3回はカレーを食べています。特に試験期間中は、カレーを食べないと集中力が出ません」と語ります。

また、地元の高校生、山本さん(17歳)は「部活の後のカレーは格別。みんなで食べるのが楽しみです」と話します。

働き盛り世代のカレー観

鳥取市内の会社員、佐藤さん(42歳)は「忙しい日々の中で、カレーは手軽で栄養バランスも良い。家族みんなが喜ぶメニューです」と語ります。

地元スーパーの惣菜部門担当、木村さん(38歳)は「カレーの種類が豊富で、日替わりで楽しめるのが鳥取の魅力」と話します。

シニア世代が語るカレーの魅力

鳥取県在住60年の高橋さん(75歳)は「若い頃からカレーが大好きで、今でも週1回は必ず食べます。

健康にも良いと思います」と語ります。地元の老舗カレー店経営者、中村さん(68歳)は「50年以上カレーを作り続けていますが、お客様の笑顔を見るたびに幸せを感じます」と話します。

まとめ

鳥取県のカレー消費量が全国平均を大きく上回る理由が明らかになりました。

気候と食文化の関係、地元企業の影響、そして観光との結びつきが主な要因です。特に、鳥取カレー、白バラカレーなどのご当地カレーの人気が大きな影響を与えています。

また、カレーが蟹を上回る人気を見せている背景には、手軽さと経済性があります。

カレー関連産業が地域経済に好影響を与え、雇用創出にも貢献しています。

地元の声からは、鳥取県民のカレーへの深い愛着が感じられ、家族の絆や思い出と結びついていることがわかりました。

以上これだけ長くカレーのことに関して記事を書き進めてきましたが私はアレルギーもあってカレーが食べられません。

これだけ魅力あるカレーを堪能できないのは残念でなりませんが、こういった背景を知ることができ良かったです。