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のどぐろの特徴とは?島根や金沢、新潟など産地により旬が異なる?

2022.9.29

のどぐろは味も美味しく高級魚として多くの方に愛されています。

どのような特徴があるのか、さらに島根や金沢、新潟など産地により旬が異なる噂もあるため、この真相についてもまとめました。

のどぐろとはどのような魚なのか、参考にご覧ください。

のどぐろの特徴とは?

のどぐろは高級魚として有名な魚ですが、そもそもどのような魚なのか、

  • 正式名と名前の由来
  • 寿命と成長速度
  • 食生
  • 分布

こちらについて解説していきます。

正式名称と名前の由来

のどぐろは正式名称ではなくあだ名になります。

のどぐろの正式名称は「アカムツ」であり、「スズキ目スズキ亜目ホタルジャコ科」に属します。

のどぐろと呼ばれるようになった理由は、喉の奥が黒いことが特徴的だったことにあります。

そのため、のどぐろではなく「ノドクロ」と呼ばれることもあり、アカムツにもメキン、ギョウスン、キンギョウオなどの別名があります。

中には「ユメカサゴ」をのどぐろとして市場などでも販売されている光景を目にしますが、のどぐろとは別の魚種となります。

寿命と成長速度

オスとメスで平均寿命が異なることも特徴的であり、オスの平均寿命が5年であることに対し、メスは2倍の10年も生きると言われています。

しかし、オスとメスでは成長速度が異なるため、同じ1年間でもオスのほうが体長は大きく成長することも特徴です。

食生

のどぐろの食生は、主にエビやカニなどの甲殻類、小魚などです。

そのため、釣りでのどぐろを狙う際には

  • メタルジグで小魚を演出する
  • 胴付き仕掛けでサバの切り身を付ける
  • 天秤仕掛けにイカのゲソを付ける

分布

のどぐろの生息する水深は、子供の頃は約100m付近に生息し、大きな個体は約200mまで深い場所に移動すると言われています。

また、のどぐろの生息域は、青森から鹿児島まで幅広く生息します。

海外では朝鮮半島やフィリピン諸島、オーストラリア北西岸にも生息しています。

のどぐろの旬はいつ?

のどぐろをより美味しく食べられる時期や季節はいつになるのか、旬を事前に確認しておきたいですよね。

のどぐろの旬は地域や発信する人物により情報が異なるためご注意ください。

1年中水揚げされる

のどぐろは1年中水揚げされる魚種です。

そのため、いつ食べても脂がのって美味しいと言われています。

しかし、のどぐろも産卵や越冬の関係で体内に脂肪を蓄えるために食欲旺盛になる時期があります。

このタイミングで食したほうがのどぐろをより美味しく食べることができるため、のどぐろの旬は時期が特定される可能性があると言えます。

のどぐろの旬には2つの説がある

のどぐろの旬は、一般的に「夏から秋」と言われています。

その理由として、「のどぐろの産卵期が7~10月であること」が関係しています。

魚は産卵前に餌を豊富に食し、脂肪を蓄える傾向にあります。

そのため、のどぐろも産卵前は身に脂がのりやすく美味しい時期だと言われています。

また、お腹に卵があることも含め、煮付けでも美味しく食べることができる時期だと言えます。

しかし、中には「秋から冬が旬である」と解説する漁師さんもみえます。

その理由は、のどぐろが越冬のために食欲旺盛になるため、体内に脂肪を蓄え美味しく食べられることが関係します。

しかし、島根県水産技術センターでは「のどぐろに旬はない」という研究結果もあり、浜田の沖合い底引き網のノドグロは1匹ごとに脂質含量が異なることも判明しています。

※島根県水産技術センターのとびうお通信トピックNO.6より

そのため、個体差があることから個体ごとに脂質含量をはかり、店頭販売されている店舗もあるほどです。

産地により旬やシーズンは異なる?

産地によりのどぐろの旬が異なるとの噂についても確認していきましょう。

のどぐろの出荷で有名な島根県を始めピックアップしていきます。

島根県

島根県で捕れるのどぐろは脂質が多く美味しいと評判です。

「どんちっちノドグロ」というブランド魚は旬に限定性があり、

  • 捕獲時期は「8月中旬~5月頃」まで
  • サイズが80g以上

このような規定をクリアしたものに限定されています。

のどぐろはサイズが大きいものほど脂質含量が多い傾向にあるとも言われているため、どんちっちノドクロは脂も乗って美味しいとリピーターも多い状況となります。

※島根産ののどぐろはこちら

石川県

石川県の金沢でものどぐろは名物として有名ですが、のどぐろは「9~12月」と秋から冬に食べる食材のイメージが定着しています。

その理由は、越冬のために食欲旺盛になることが関係していると言われています。

中には保護が目的で産卵時期をずらしているという意見もあります。

新潟県

新潟でものどぐろは身近な食材です。

旬は「7~9月」と言われており、万代島鮮魚センターでは、夏になると「のどぐろの浜焼き」を提供したりと夏でも美味しく食べられています。

ほぼ1年中捕獲されていますが、7月と8月は底引き網漁が禁漁されているため、その間は主に延縄漁業でのどぐろを捕獲されています。

山口県

山口県では、のどぐろの旬は「9~11月」と言われています。

山口県も島根県と並ぶほどのどぐろ捕獲量が多い県となります。

ブランド化として、

  • 体重200g以上
  • 脂質15%以上

この条件を満たしたのどぐろを「山口県産 のどぐろ」として、さらにこの条件を満たしたのどぐろで加工された「山口県産 のどぐろの開き」もブランドとして登録されています。

のどぐろの美味しい食べ方

のどぐろは様々な調理方法で楽しむことができます。

有名な調理方法としては、

  • 刺身
  • 煮付け
  • 塩焼き
  • 干物

などがありますが、他にも唐揚げや鍋が好きな方も少なくありません。

※のどぐろのレシピについては、こちらの記事をご覧ください。

失敗しないノドグロのおいしい食べ方・レシピ

地域により新鮮なのどぐろをスーパーで購入することは難しいですが、現在はのどぐろの干物も含め通販で手軽に購入できるので便利な時代になりましたね。

脂の乗ったのどぐろはどこで購入できる?

いずも庵では、島根産の脂が乗ったのどぐろの干物を取り揃えています。

干物にすると美味しいと言われている1日漁で捕れたのどぐろも人気です。

アマダイやえてかれいなどのセットを多数ご用意させていただいておりますので、こちらをご覧ください!

https://izumoan.com/view/category/ct183