干物の生焼けが食中毒の原因になるという噂があります。
この噂が本当だとすれば、安全性について事前に確認しておかなければ体調不良を起こす可能性があります。
予防法も含め、必ずご確認ください。
干物の生焼けは食中毒の原因?
干物の食中毒で怖いのは、主に
- アニサキス症(寄生虫)
- ヒスタミン食中毒
- 腸炎ビブリオ
こちらになります。
アニサキスは魚の内蔵に寄生していますが、宿主が死亡して時間が経つと筋肉へ移動します。
そのため、干物にも付いている可能性はゼロとは言えません。
ヒスタミン食中毒の原因は、ヒスチジンが豊富に含まれた魚などの食品を常温で放置するように不衛生で不適切な管理によりヒスタミンが生成されます。
腸炎ビブリオの原因は、魚介類に付着している可能性もありますが、加工する際に手やまな板などを消毒することで予防しやすいと言われています。
しかし、干物は新鮮なうちに加工されている商品が多い状況です。
衛生管理を徹底されている企業も多いため、基本的に干物自体に食中毒の可能性がある可能性も低いと言えます。
干物の食中毒を予防する方法
干物の食中毒を予防する方法を、アニサキス症とヒスタミン食中毒に分けて解説していきます。
アニサキス症
アニサキスが干物に付着している可能性はあります。
しかし、アニサキスは「60度以上で1分以上の加熱、さらにマイナス20度以下での24時間以上の冷凍」をすることで死滅します。
そのため、冷凍庫に1日以上入れておくことで安全に食べることができます。
購入した干物が冷凍のものであれば、アニサキスが既に死滅している可能性は高いと言えます。
また、不安な場合でもしっかり中まで火を通すことでアニサキスを死滅させることができます。
一夜干しなどの干物は焼いて食べるため、調理の段階で予防できるということになりますね。
ヒスタミン食中毒
ヒスタミン食中毒については、加工会社や製造会社のずさんな管理により可能性は高まります。
冷凍しても火を通してもヒスタミンが緩和する訳でもないため、食べないことが予防法になります。
実際に干物を食べて体調不良を起こした方もみえます。
腸炎ビブリオ
腸炎ビブリオ菌は、水温が15℃以上になると活発になるため、この時期に捕れた魚介類には注意が必要です。
しかし、予防法としては干物の製造者が
- 魚介類を水道水でしっかり洗っているか?
- 処理に扱った調理道具を洗浄、消毒しているか?
こちらを徹底していることが関係します。
消費者側ができる予防法は、
- 60℃以上で10分以上加熱する
- 冷凍庫で保存する
※-20℃で死滅することもある
参考記事:株式会社 東邦微生物病研究所
このようになるため、干物の保存や調理の際に予防できる可能性は高いと言えます。
基本的に干物販売業者の衛生管理なども徹底されているため、評判の通販サイトのレビューで各食中毒に関する報告を見つけることは難しい状況です。
干物を購入する際には、品質管理やレビューを確認して厳選されると良いです。
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干物の生焼けを見極める方法
干物の生焼けを見極める方法をご紹介していきます。
魚は火を通すことで身の色も変わり、固く旨味が詰まった状態になります。
身を箸で摘まんだ際に、ホロっと崩れる状態であれば中まで火が通っている可能性は高いと言えます。
しかし、生焼けの場合は刺身のように身が透明な部分もあり、箸で摘まんでも身がしっかりくっついており崩れづらいです。
目の周りがまだ透明で焼けていない状態の場合は生焼けの可能性が高まります。
また、少し触ってみると中の温度も低いことが分かります。
竹串などで通してみると、火が通っていない状態はスッと入りづらい状態です。
反対に焼きすぎた場合は、水分や脂質が抜けきり、身が固くなり過ぎて端でも崩れにくくなりますのでご注意ください。
干物の正しい焼き方
干物の正しい焼き方をマスターして、より美味しく干物を堪能してくださいね。
冷凍の干物は解凍せずに、そのまま焼くと旨味を逃がしづらくなります。
ホッケは厚みがあるため、半解凍させてから焼くと生焼け防止にもなります。
※冷蔵庫で約3~4時間を目安に
さっそく流れや注意点について解説していきます。
グリルを使用する場合
グリルを使って焼くことで上下から火が通り、身もふっくらと仕上がりやすくなります。
手順①グリルを温めておく
初めにグリルを温めておくことで、時間不足による生焼け防止にも繋がります。
火加減は中火に設定し、焼きすぎ防止にもご注意ください。
焼く前にサラダ油などを網に塗っておくと、皮や身が網に付きづらくなります。
手順②干物は皮を下にする
干物の皮は下にして焼くと良いです。
理由は、皮を上にすると早く縮み形が崩れやすくなるためです。
また、身を下にすると旨味が逃げやすくなるため、身を上にして先に焼く方が良いと言えます。
火加減は中火で約8~10分を目安に焼きます。
表面がしっかり焼けた後は、ひっくり返して3~4分ほど中火で焼きます。
音と見た目で判断する
干物も魚種やサイズにより焼き時間が変わります。
中火で焼きながらパチパチと音が鳴り、香りや焦げ目が付いていればしっかり中まで火が通っている状態になります。
不安な場合は、竹串などで通して温度を確認すると良いです。
フライパンを使用する場合【みりん干し】
干物もフライパンで焼くことができます。
今回は焦げやすいみりん干しをフライパンで美味しく食べる流れを解説させていただきます。
流れはシンプルですが、注意点としては火加減となります。
やはり調味料が焦げやすいため、基本的に弱火で焼きます。
サラダ油などをひき、焦げにくい身を下にして中まで火を通していきます。
ひっくり返して皮を焼く際は仕上げのイメージとなります。
みりん干しが少し乾燥ぎみの場合は、料理酒を少し振ると良いです。
干物が生焼けだった場合
干物を焼いたけど、中が生焼けだった場合もありますよね。
この場合は、サイドグリルで焼き直しても良いですが、レンジを活用すると便利です。
生焼け具合にもよりますが、700Wで1分ほどで中まで火も通りやすくなります。
香りがレンジから強く出始めると温めすぎている可能性も高まりますので、同時に香りで判断すると良いです。
干物は信頼できる店を厳選しよう
干物の食中毒は調理や保存の段階で予防しやすいと言えます。
しかし、ヒスタミン食中毒の場合は製造過程の段階で品質も低下している可能性もあるため、信用できる販売店を厳選することが大切です。
ただ、購入した干物を夏場に常温で放置してしまった際など、食中毒の可能性は高まるため、食べる分は冷蔵庫、残りは冷凍庫に保存すると良いですよ。
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